2年「かけ算九九づくり」<札幌市立藤野小学校 教諭 髙橋 周>
貴重な実践の公開、ありがとうございました。困り感を共有する教師の手立てが明らかになるとともに、子ども一人一人の立場を明確にさせることにより、他者の立場について考えたいと動き出す瞬間が素晴らしいと思いました。いくつかの式を取り上げた際に、その説明が計算の手順を確認するのか、式の意味を考えるのかで見方・考え方の広がりが変わると感じました。効率の良い計算方法や式の簡素化を目的にしているのか、問題場面にあったものを明らかにすることをねらうのかを、よりはっきりすると交流の必要感もさらに生まれるように思います。(札幌市 教諭)
お忙しい中、実践資料の作成ありがとうございました。
・問題提示から子どもの声が複数上がってくるのを「待つ」関わり
・友達の考えに寄り添う場を入れる関わり
どちらも課題探究的な学習を進める上でとても大切な手だてだと感じました。(札幌市 教諭)
札幌市立もみじの森小学校 校長 大嶋 稔康
この問題は、「かけ算を使って」という条件が付けられているところがポイントで、高橋先生は、それがあることで、「かけ算を使用した式」や「かけ算のみで解決できない」ことが「分からないこと(=問い)」となる場面として指導されています。解決への立式についての交流により、2年生ながら「しなやかに考え表す力」を発揮し合う場にもつなげていて、先生が述べる「多面的な考察」「よりよい表現を試行錯誤」する場を通して簡潔・明瞭・的確な表現の価値に迫る意図もよく分かりました。低学年で気を付けたいのは、子どもにとっての簡潔・明瞭な考え方が大人それと一致しない子がいることです。本時は立式について問うていますが、内心足し算で答えを導くことの方が明瞭と考える子もいるのでは…。板書でも図示されていますが、「意味(内容)」と「手続き(方法)」を行き来することで、よりしなやかに表現の価値に迫ることにもつながると考えます。ご提案ありがとうございました。
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